なんかちょっと不思議な雰囲気のアニメを観ました。
「秒速5センチメートル」っていうんですけど、全3部作でありながら1時間程度で観終わってしまうほど短い。
そして、すっごくキレイな描写に独特の雰囲気。
ちょっとアニメにアレルギーのある私でも、惹き込まれるように一気に観てしまいました。
「秒速5センチメートル」は、新海誠の監督による2007年に公開されたアニメです。
新海監督の魅力である「映像美」はそのままに、それまでの作品にあったSF要素は消失し、現代の惹かれ合う男女の物語を描いた作品で、アジアパシフィック映画祭「最優秀アニメ賞」や、イタリア・フューチャーフィルム映画祭「ランチア・プラチナグランプリ」などの映画賞を受賞しました。
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「秒速5センチメートル」のストーリー
どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか。
「秒速5センチメートル」は、惹かれ合う男女の心の変化を「桜花抄」、「コスモナウト」、「秒速5センチメートル」の全3話、65分で描いた作品です。
桜花抄(おうかしょう)
物語は、主人公の遠野 貴樹(とおの たかき)と、その恋愛の相手である篠原 明里(しのはら あかり)が東京の小学校で出会うところから始まります。
お互いに親の仕事の都合から転校を繰り返してきた2人は、しだいに惹かれ合う事に。
同じ中学校への進学も決まっていた矢先、小学校卒業後に明里が栃木に引っ越してしまう事になり、それきり会う事ができなくなってしまう。
明里が栃木に引っ越してから半年、貴樹に明里から手紙が届きます。
遠野 貴樹様へ。たいへんご無沙汰しております・・・
この手紙をキッカケに2人は文通をするように。
しかし、それから半年後に、今度は貴樹が鹿児島へ転校する事が決まります。
栃木と鹿児島ではあまりにも遠い。
貴樹は明里に会いに行く事を決意する。
遠く離れてしまう前に、1度会えませんか?
しかし約束の日、電車は大雪のおかげで大幅に遅延してしまいます・・・。
コスモナウト
貴樹が鹿児島の中学校に転校してからのお話。
澄田 花苗(すみだ かなえ)は中学校2年の時に転校してきた貴樹に一目惚れをします。
見ているだけでドキドキして、声を聞くだけで嬉しくて、同じ高校に行きたくてものすごく勉強してなんとか合格して、でもやっぱり遠くから見ているだけだった。
近づけたキッカケは文化祭の委員会。
偶然一緒になって、だんだん喋れるようになって、そうしたらもっとどんどん好きになって・・・。
卒業を間近に控えた花苗は、貴樹が東京の大学へ行くと聞いて、ずっと立つ事ができなかった趣味のサーフィンで波の上に立てたのをキッカケに告白しようと決心します・・・。
秒速5センチメートル
貴樹の社会人編。
ただひたすら仕事に追われる日々。
恋愛もして、何人も傷つけてきた・・・。
でも、僕は彼女が好きだと思った。だから、怖くても踏み出そうと思った。
それでも3年間付き合った彼女に言われた言葉・・・
1000回メールしても、心は1センチくらいしか近づけなかった
貴樹は、中学生の栃木に行った時以来、ずっと明里を追いかけ続けていたのだった・・・。
「秒速5センチメートル」は観る人を選ぶ
「秒速5センチメートル」の感想などを見ると賛否両論である事がわかります。
極端に主人公の貴樹の視点でしか描かれていないので、明里の気持ちがわからなかったりするところ。
また、貴樹が消極的な性格からなのか、小学生から社会人になるまで想いを寄せるほどなのであれば、他にもやれる事がたくさんあったハズ。
など、厳しい意見も多いんですね。
そんなに1人の人を想い続けていられるなんて素敵!そしてせつない・・・。
って、思える人にはハマると想いますが、
行動もしないくせにウジウジ悩んでるなんて女々しい!
って人には向かないと想います。
それでも、全てを描かない事で観る側に色んな想像をさせる不思議な作品だと感じました。
新海監督が作りだす独特な世界観とキレイな描写も魅力のひとつですよね!
観る人を選ぶと言われる「秒速5センチメートル」、あなたにとっては良作でしょうか駄作でしょうか。